憲法をわかりやすく

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第3部 第14章 国会

一、権力分立の原理  二、国会の地位  三、国会の組織と国会の活動   四、国会の権能と議院の権能


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一、権力分立の原理



憲法とは国家の基礎となる法のことをいいました。
国家とは領土を基礎としてその地域に住む人間が、強制力を持った権力によって統治された社会のことです。

統治とは、国を治め、その領土に住む人々を支配することをいいます(1章一、国家と法-憲法とは何か-参照)。









さて、この強制力をもった権力ですが、権力は1つに集中してしまうと、必ず暴走してしまいます。

国家が暴走するのを防ぐために憲法があります。
国家権力が好き勝手しないように歯止めをかけるのが憲法なのです。

憲法は国家権力から国民の自由を守ってくれています(1章一、国家と法-憲法とは何か-参照)。








憲法の目的は人権の保障です。
この目的を達成するための手段として憲法はどうしたでしょう。


わが国、日本の憲法は統治のしくみとして三権分立を採用しました。

三権分立とは、国家権力を立法権(法律の制定を担当)、行政権(行政を担当)、司法権(裁判を担当)の3つに分けて分離し、お互いに抑制と均衡を図る制度のことです(チェックアンドバランス)。

立法権は国会に、行政権は内閣に、司法権は裁判所に割り振っています。

こうして権力が一極集中して暴走してしまうことを防ぎ、人々の人権を保障するための制度なのです。









三権それぞれの機関の役割を説明します。

立法府である国会は、内閣が作った予算案を審議・議決する権限を持つほか、内閣に対しては内閣総理大臣の指名や内閣不信任を決議する権限を持っています。

裁判所に対しては裁判官を弾劾裁判にかける権限を持っています。

行政府である内閣は裁判所の長官を指名して、それ以外の裁判官を任命します。国会に対しては衆議院を解散させる権限を持っています。

司法府である裁判所は通常の裁判を通じて国会や内閣が憲法や法律に違反していないかどうかチェックします(違憲審査)。


実物を見てみましょう。

東京都千代田区永田町は日本の政治の中心地です。
永田町は世界的にも有名な政治の場なのです。

永田町の中心に国会、北には最高裁判所、東南には霞ヶ関官庁街があります。


地図で見るとこのように三権分立がはっきりと分かれているのがわかります。

(参議院キッズページhttp://www.sangiin.go.jp/japanese/kids/よりダウンロード)







では、本章第14章で国会、第15章で内閣、第16章で裁判所、について説明していきます。




【まとめ】
第3部 統治機構
第14章 国会
一、権力分立の原理

・わが国日本では統治のしくみとして三権分立を採用している。

・三権分立とは、国家権力を立法権(法律の制定を担当)、行政権(行政を担当)、司法権(裁判を担当)の3つに分けて分離し、お互いに抑制と均衡を図る制度である
チェックアンドバランス)。

・立法権は国会に、行政権は内閣に、司法権は裁判所に割り振っている。
                     ケンくんノート


第3部 第14章 国会 一、権力分立の原理 おしまい

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